1.理由は彼の優しさでした
彼を好きになった理由ですか、それはとても優しい人だったからです。顔は決してイケメンではないのですが、人の好さが顔から滲み出ているような人なのです。
そんな彼は誰に対してもとても親切でした。そして、この優しさこそが彼と別れた理由です。
彼と知り合ったのは知人の紹介です。私より一つ年下、同年代ということもあってか私たちはすぐに意気投合、すんなり交際もスタートしたのです。それからはケンカしたこともありません、なにもかも順調に思えたのです。
でも、彼はとにかく優しいのです、私以外の女性にも。
だから何人もの女性友達がいたのです。それも大っぴらというのかなんの悪気もなく、私に隠そうともしないのです。もちろんストレスもたまりました。でも「友達だよ」と言われれば、こらえるしかありません
2.この男はバカなの
しかし事件は起こりました。彼が女友達と泊りがけの旅行に行ったのです。これにはもうさすがの私も我慢が限界、怒りが頂点に達しました。
彼のことです、間違いはたぶんなかったと思います。でもあまりの無神経さに嫌気もさし別れることにしたんです。でも私が泣きながら別れを口にすると、彼なんて言ったと思います?
「もしぼくに落ち度があったのならあやまるよ」
「もしぼくに」って、やっぱりなんの悪気もないようです。この男はバカなのと思うと怒りや悔しさ、さらに情けなさもごちゃごちゃになって、とても返す言葉が見つかりませんでした。
「もう私には無理」というのが精一杯でした。
3.恋愛ほど残酷なことはありません
彼と別れた後ですか。悩みごとや心配事におそわれるたびに、彼のことを思い出しました。彼に相談したい、慰めてほしいといった切なさに包まれました。
ずいぶん身勝手と思われますか、でもこれが私の本音だったんです。だから私は彼に復縁を申し込みました。プライドなんてどうでもいい、もう一度やり直して欲しい、そんな本音に従ったんです。
そんな私の告白に彼はかなり驚いたようでした。しばらくの間無言が続きましたが「嬉しいよ」と言ってくれたんです。私は心の中で「よかった」と思わずもれました。そしてこの復縁後こそ私の新しい人生のスタートだと光が灯ったのです、・・・が。
「でも・・・無理だ」私は彼の言葉に耳を疑いました。彼にはすでに新しい彼女がいたのです。後でうわさに聞くと私と別れた一カ月後に出来たそうです。私はあきらめるしかなかったのです。
恋愛ほど時に残酷なことはありません。
4.彼と出会えた私は幸せでした
でも、彼とのことがようやく思い出となった今思うこと、それは「別れてよかった」かな。もちろん今思えばのことなのですが。
私はただ自分が辛かったから、さみしかったから、そんな自分を支え慰めてくれる誰かが欲しかっただけなのです。そしてその存在は彼でなくてもよかったのかもしれない。
彼が思い出の中の人になるまでには、長い月日が必要でした。どれだけ辛かったことでしょう。でも時が私を救ってくれました。月並みな言葉ですが私にとってはこれも人生の1ページです。
だから彼を決して忘れることなく、彼と過ごした月日を大切な、大切な思い出として残したかったんです。だから彼に対してお別れのメールを送りました、精一杯の思いを込めて。
これは、私への「けじめ」でもありました。
彼からは「ありがとう、がんばれよ」とメッセージが帰ってきました。本当に優しい彼なんですよ。彼と出会えてよかった、私は幸せです。そして私は今、新しい恋への勇気が湧いています!
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