ライバルを一歩出し抜けた私
【片思い】28歳会社員、Yさんより。席替えは人生を変えるチャンス、そうビッグイベントですね!誰もが心の中はハラハラドキドキ、ドラマの時です。そして私は彼の隣の席を射止めたんですが。


1.背が高いのがコンプレックスでした

学生時代の話です。頭はよく運動神経も抜群、リーダーシップもあり雰囲気は大人、でも笑顔が子供っぽてく素敵。そんな彼を好きになりました、よくある話ですね。もちろん人気者の彼です、学校中の女の子たちのあこがれでした。





でも、私は自分の外見にぜんぜん自信がなかったのです。とくに背が高いのがコンプレックスでした、好きになった彼よりも高かったのですから。


「こんな私じゃつり合わないか」このせつない恋心も、片思いのままで終わるんだろうなと思っていたのでした。でも、思わぬ幸運が迷い込んできたのです。それは席替えでした。

2.「まさか私が」天にも上る思い

「好きな男の子の隣になりたい!」席替えは恋愛成就の近道、人生を変えるチャンスでもあるビッグイベント!誰もが無関心のふりをしても心の中はハラハラドキドキ、ドラマの時ですね。


私はなんと彼の隣の席を射止めたんです。その瞬間「まさか私が」と天にも上る思い。また同時にクラスの女の子からは、羨ましさと妬ましさが混じったような吐息が一斉にもれました。


わたしは数多いライバルたちから一歩抜きん出たんだ、そう思うとこの片思いを絶対に成就させてやる!とかつてないほどのメラメラした自分に生まれ変わったのです。あのころは未熟で単純でした、でも純だったんですね。

3.二人きりの貴重な朝

席替え効果はさっそく表れます。彼と話す機会は圧倒的の多くなったのですから。それどころか学校行事でも彼と同じ班になったりと、彼との仲はどんどん深いものになっていきました。





そんな中、彼の毎日の行動で一つ気づいたことがありました。それは朝早く、それもかなり早く登校していることでした。誰よりも早くクラスに入ると彼はひとり黙々と予習に励んでいたのです。


「このチャンスは逃しちゃダメ」私は思い切って毎朝早起きをして彼と同じ時間に登校するようにしたのでした。これには彼も仲間ができたと歓迎してくれました、そして彼との距離はさらに接近していったのでした。


「もっと寝たいよ~」とあれほど嫌いだった朝が、希望に満ちたものとなりました。彼から分からないことを教えてもらうために、夜になると質問事項をせっせと準備したりしていたんですよ。


二人っきりの貴重な朝、勉強の話だけでなくテレビや音楽の話をしたり、朝だけではなく放課後二人きりでおしゃべりをしたこともありました。


そんな私たちの関係をクラスの女の子たちも不思議そうに見ていたのではないでしょうか。私は他のライバルたちを「出し抜けた!」そんな自信が少しづつ増していったのです。

4.私は見てはいけないものを見てしまった

朝の勉強会はすっかり毎日の日課となりました。毎朝私だけが彼と二人きりになっている、「どうせ私なんて」と下を向いていた私はもういません。でも、それ以上の一歩がなかなか踏み出せなかったのです。


でもそんな幸せ気分も、はかなく散るときがやってきます。もっと幸せになるはずだった私が「どん底」に突き落とされたのは、その年の夏休みのある日のことでした。


学校近くに用があったのです、その時、私はこの目で目撃してしまったんです。彼が、大好きだった彼がぜんぜん知らない女の子と自転車に二人乗りをしながら楽しそうに笑いあっていた光景を。


後ろに座った女の子は彼の腰に両手を回し、体を彼の背中にピッタリ寄せていたんです。きっと二人の関係は男と女の仲なのでしょう。私は見てはいけないものを見てしまった、いや現実を知らされてしまったのです。

5.太陽がうざったい夏でした

そして失意のまま私の夏休みも終わりました、太陽がうざったい夏でした。新学期が始まると、それとなくクラスの親しい友人に聞いてみたんです。するとやっぱりです。彼には他校にしっかり彼女がいたのです。きっとあの自転車に乗っていた彼女に違いありません。





私よりキレイで、オシャレで、背も低かった彼女。聞くところによれば彼が彼女と仲良くなったのは、ちょうど私と朝の自習を始めた頃からのようでした。


その日から私は彼と距離をあけるようになりました。彼女がいるんですからね、ならベタベタ近い距離にいても迷惑がかかるだけですからね。彼とはただ隣の席に座っているどうしの関係になりました。席替えとは時に残酷なものにもなるのですね。

6.自分の有頂天を心から恥じました

えっ、そりゃもう落ち込みましたよ。「まるで喜劇じゃないの、ひとりでいい気になって~」昔そんな歌がありましたよね、それから私は万事なげやり、とくに朝が嫌いになりました。


でも・・・。


友達に救われたんです、もちろん女の子です。ある日もうどうしようもなくなってしまい、彼女に泣きながら全部ブチまけたんです。「あんた、あの女のこと知らなかったの」彼女にそう言われると、私は自分の有頂天を心から恥じました。


でも最後まで私の愚痴を聞いてくれた彼女でした。それからはなにかと声をかけてくれたり、遊びに誘ってくれたり。おかげでずいぶんと助かりました、彼女も思い出の人ですがいまでも感謝しています。


けれど、いまだにあの時見た二人乗りの衝撃がトラウマで・・・・、新しい恋に進むことはできていない私がいます。

7.自分に自信がついた時が勇気の出しどころ

もし私が勇気を出して告白をしていたら、いくら後悔してもしきれません。





好きになったあの時、
他愛ない会話をいっぱいしたあの時、
友達以上だし、脈はあるはず。
だから・・・、
彼から告白してくれる未来も近いはず。恥ずかしながらそう思っていたことも否定できません。


いま、恋をしていますか?
自分に自信がついた時が勇気の出しどころなんですね。
コレを読んでくれたあなたが、勇気を出して一歩踏み出せればいいな、
そう願っています。



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