【1】表の顔と裏の顔
1-1.裏垢を持つ理由とは
裏垢とは自身のメインとなるアカウントとは別に設けられたアカウントのこと。垢とはアカウントの略、メインが表の顔であれば、裏は文字通り「裏の顔」などと表現されることもありますね。
裏垢とは「捨てアド」と似たようなものであり、TwitterやInstagramでは個人でも複数のアカウントを作成できます。そしてSNSにおいては表と裏を使い分けることはごく普通のことのようです。
ではなぜ裏垢を持つのか。
これについては、
- 本音や愚痴をこぼしたいから。
- 悪口を言ったり誹謗中傷をしたいから。
- ストレスを発散させたいから。
- エログロものを投稿したいから。
などといったメイン(実名)では憚れるようなもの、人格やモラルを問われそうなものでも素性がわからない裏を使えば気兼ねなく投稿できる、といった理由が考えられます。
1-2.裏垢のメリットとデメリット
そんな裏垢の利用例やメリット・デメリットをいくつかあげてみると、
- 共通の趣味をもつ人間だけと繋がりたいから。また、あまり知人には知られたくないようなマニアックな趣味や嗜好をもっているから。
- ストレートな意見や作品を投稿することにより、友人や知人以外の人間から(忖度やお世辞なし・本音の)評価や感想を求めたいから。
- 動画や画像を保存したいから。いわゆるストレージとして利用することです、画像や動画を裏垢にアップし本体から削除すれば保存領域に空きが生じます。
などといった活用法やメリットあります。
一方そのデメリットとしては、
- 誤爆!ネット社会ではいったん「送信」を押せばもう後戻りができません。裏垢のつもりでうっかり本アカに投稿・・・取り返しもつきません。
- バレないという保証はありません。裏垢特定法はよく紹介されていますが、専門家になるとそのリサーチ力は驚くべきものがあります。誰かに裏垢を特定されたら、どうしますか。
- ポリシーに反する投稿を行えばアカウントを凍結される場合もあります。自作自演や炎上を焚きつけるような行為はやめましょう。
このように裏垢だからといっても、安心してやりたい放題や好き勝手が出来るわけではないのです。
もちろんいくつも作ったり、うっかりバレたら震えがくるような投稿をしなければいいだけの話ではあるのですが。
とにかく不特定多数を相手にする世界です。「特定されたら困る」ような投稿をするのなら、それなりのリスクを背負っていること忘れないことですね。
また、リスクと言えば就活、企業が応募された学生さんの投稿や裏垢をチェックするといった動きが話題になっていることを知っていますか。
「マッチングアプリにおける出会い」にも共通する話なので次に取り上げてみます。
【2】就活!裏垢が特定がされる理由
2-1.どうやって特定するのですか
「裏垢特定法」はネット上でも紹介されていますが、アカウントや裏垢の特定は企業自らが行うのではなく普通は調査会社に依頼されます。
調査会社には独自のノウハウがあり、当然ながらかんじんなことは社外秘となっていますが、
- 名前
- 生年月日
- 電話番号
- メールアドレス
などから検索機能を使い本人の本アカ・裏垢を絞り込み、早ければものの数十分ほどで割り出せるそうです。これは驚きですね。
そして、それらしきアカウントを突き止めたら、フォローし合っている相手のアカウントや依頼元である会社から送られてきた履歴書などをもとに判別を行う、そんな流れのようです。
この調査をされている㈱企業調査センターさんによると、「一つのSNSでアカウントが見つかると、他のSNSアカウントも芋づる式に探すことができる」のだそうです。
また、同社ホームページにおける「インスタで裏垢を特定するためのコツ」によると裏垢を特定しやすいSNSとして、
この場合、Twitterからインスタの裏垢特定に至る流れとなるため、特定はさほど難しくはないとのことです。
ただ逆に、まったく情報がない状態でインスタの裏垢を突き止めることは困難であるようですね。
2-2.なぜ調査するのですか
そして本人のアカウントらしきものが特定できたなら、今度はその投稿内容をさかのぼってチェックしたうえで報告書をまとめるわけです。
ちなみに投稿内容は、
「問題なし~懸念あり」
など4~5段階で評価されるそうです。
この投稿内容なのですが、企業調査センターさんによると、
- 学生さんのアカウントの半数以上に問題がある。
- 学歴は立派でもひどい内容の投稿をしている人間もいる。
のだそうです。
バカッターにバイトテロ
TwitterをはじめとするSNSへの不適切な動画を投稿する行為、これらはバカッターやバイトテロなどと呼ばれ社会問題にもなっています。
特に裏垢を調べることは、こういったトラブルを回避したいといった企業側の狙いもあるのです。また履歴書や面接では本音や「裏の顔」はわからないのです。