目次
1.ウワサでは年上の婚約者がいるのだとか
春の人事異動で彼は私の前に現れました、整った顔立ち、長身、おまけに物腰も柔らかく仕事にもスキがありません。こんな人がいるんだ、一目惚れをしてしまった私は彼を見るたびに胸がときめくのでした。でもいつも眺めるだけ、違う部署にいる彼とはお話する機会もありません。
とにかくカッコいい彼のことです、さっそく女の子同士の話題に上がりました。ウワサによると彼のは年上の彼女がいて、なんと婚約もしているのだとか。「そっか、やっぱり」でも私はこのまま片思いで終わらせたくなかったのでした。
2.電話占いに相談したのは略奪が目的でした
どうしよう、日々彼の結婚が迫ってくるようでジリジリと焦る毎日。私が電話占いに相談をしてみようと思ったのは、この片思いを成就したかったから。そう「略奪」が目的でした。でも私、占のことなんかぜんぜん知らなかったし、利用の仕方だってわかりません。
会員登録はカンタンでしたがどの先生に相談したらよいのやら、私はサポートさんに「人気があってよく当たる先生」を紹介してもらいました。その先生は人の気持ちを視ることや恋愛成就を得意とされる方でした、もちろん「略奪愛」も。
そしてこの夜からこの先生との長い付き合いが始まったのです。ただあの時はそんなことはもちろん考えてもいませんでした。
3.上手くいかなかったら先生のせいにすればいいや!
さっそく鑑定が始まりました、彼の生年月日を聞かれましたがもちろんわかりません。すると先生は霊視で彼の胸の内を解き明かしてくれました。そしてどうすれば彼に接近できるのか、また彼と話すときにはもう少し声のトーンを落としなさい、といった具体的なアドバイスをいただきました。
そして、先生の言う通り社内では受付業務に積極的に動いてみると、だんだん彼との距離も近づき始めはじめ、ちょっとしたお話もできるようになりました。それからです、月に1~2回のペースで先生に「成果報告」をしてその都度次の課題を与えられるといったパターンが出来上がったのは。
上手くいかなかったら先生のせいにすればいいや!、正直そんな勝手で気軽なものがあったんです。だから「当たって砕けろ」というか、いい意味で大胆に開き直れたのかもしれません。彼との仲はどんどん親密にはなりました、でもしょせんは話し相手のままです。
4.彼女はバツイチ、じつは彼が略奪した女
そんなころ会社で懇親会がありました。彼は婚約したという彼女を連れてきたのです。私は初めてライバルの顔をなまで拝見できました。もちろん心中は穏やかではありません。「安心して、彼はあなたのことを意識しているから、大丈夫」先生のお言葉を、何回も何回も念仏のように唱えながら、じっと耐え忍んだのでした。
そんな彼女、じつはバツイチ。ウワサでは彼が「略奪」したらしいのです。すぐには籍に入れられない事情もあったのだとか。彼もなかなかのやり手ですね。彼女のダンナから彼が奪い取った女、そして私は彼女から彼をいただく機会を虎視眈々と狙っているわけです。
5.ようやく射程距離に、でもここから修羅場が
それからいろいろありまして季節は春、彼を知って1年たった満月の夜、会社の飲み会の帰り、私たちは男女の関係になることが出来ました。このころになりると先生の鑑定も冴えわたり的中の嵐です。「そろそろ射程距離に入ったようね」。でも・・・、ここから私たちは修羅場を迎えたのです。
彼女に私たちの関係が知られてしまったのはそれから2カ月後、理由は私の暴走です。詳しいことはお話しできませんが、先生から固く禁じられていたことの一つを私が破ってしまったから。「もうおまえには連絡はできない」私からの電話もメールも遮断されてしまいました。
6.「死んでやる!」取り乱した女
でも私にはいつも傍にいてくれる先生がいます、
「先生、どうしよう・・・」
「ここで彼に連絡を途切れされたら絶対にダメ!」
「いつまでもあなたの味方です、と言って彼を支え続けなさい!」
私は賞与をはたいてスマホを購入し、彼に贈ったのです。そしてこの作戦が功を奏し、彼との縁の糸は切れることなく復活したのです。しかし・・・・、
しかし彼と彼女との結婚話は破綻するわけではなく、むしろどんどん具体化していったのでした。そしてまたもや波乱が、今度は私のSNSから彼との関係を彼女に知らてしまって。ここから先が本当の修羅場でした、彼女は「死んでやる!」と取り乱し大騒ぎとなったのです。
「先生、どうしよう・・・」
「追いつめられた彼女は精神的に弱いところがある、うん、残念ながら自滅するわ。彼もそんな彼女との縁を切りたがっているし」
しかし彼は彼女に気を使い、というよりもすっかりおびえてしまい、別れ話などとても切り出せる状況ではありません。
7.「落としまえ」をつけた彼はやっと解放されました
こうなると彼女の彼に対するさらに要求はヒートアップ、「そんなに私と別れて欲しかったら、とっとと私と籍を入れなさい」などと言いだす始末。そしてついにお互いの感情が爆発!もみあいの大喧嘩に。
幸いなことに双方に大きなケガはなかったのですが、かなり派手な立ち回りであったらしく部屋の中は投げ捨てられた食器や衣類などが散乱し滅茶苦茶。おまけに深夜、近所の住民をたたき起こし警察沙汰にまで発展するありさまでした。
その後、わざわざ下関から駆け付けた彼の両親が彼と三人で、彼女そして彼女の両親と身内の面々に詫びを入れることによって「落としまえ」がつき、彼はようやく自由の身に「解放」されたのでした。
8.先生の鑑定力はまさに神業でした
しかし一連の流れをことごとく読み当てた先生の鑑定力はまさに神業。そして私自身ようやくこの長いトンネルを抜け出すことが出来ました。気が付けば何もわからず電話占いに頼ってからもう2年。その間先生は「もうだめだ~」と倒れかけた私を何度も支え、励まし続けていただきました。
私はとんでもないことをしたと思いますか、でも私は彼を愛していたのです。「あなたは幸せになる努力、行動をしたんです、なにも悪びれることはありません、大事なことはまずあなた自身がもっともっと幸せになることなの」そんな先生の言葉も忘れられません。
そして晴れて結ばれた彼との夫婦生活も円満そのもの、幸せな毎日を送っています。さすがにもう占いに頼ることもなくなりました。
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