1.紹介オンリーの有名な先生
私の占い初体験は大学三年の時でした。当時付き合っていた彼が変わり者というか、男のくせに占い好きだったのです。すごく当たる占いがあるから、と誘われたことがきっかけでした。
その占い師さんは看板は掲げておらず紹介オンリー、その世界ではかなり有名な先生なのだとか。
ただ私は彼と違って占いなど興味もなく信じてもいませんでした、だからあまり乗り気ではなかったのですが。まあ話を聞くだけ聞こうかな、といった軽い気持ちでいたのでした。
そして向かった先はなんの変哲もないマンションの一室でした。
2.たくさん助言をください
ドアをノックするとおばあちゃんが迎えてくれました。そして部屋に案内されると「しばらくお待ちを」と言われました。
占い師はここに住みながらこの部屋で営業しているようでした。しかし殺風景というのか、よく掃除はされているようでしたが、余計なものはなく事務所のような雰囲気でした。
私たちは紅茶をいただきながら10分ほど待ちました。そして登場した占い師は、あれあれよく見るとさっきのおばあちゃんでした。ひとりで暮らしているのかもしれませんね。
一通りの挨拶がすむと占い師さんは「四柱推命を使います」と言われました。
鑑定料金は2千円、時間は無制限。占いの相場など知らない私ですが有名な占い師にしては破格の鑑定料だよと彼は言いました。
そしてまず先に彼が占ってもらいました。
彼は料理人になることが夢で当時は料理学校に通っていたのです。占い師さんとお会いするのはもちろん初めてです。しかしです、彼がまだなにも言わない先に、
「あなたはちゃんと料理人になって、自分のお店を持つことになるよ」
こう口にするではないですか。
いきなりのことでした。
ホ~これには彼も私もびっくりでした。
それから彼はさらに料理人になるためこの先何をすべきでしょうか、などを質問をしてはしきりに頷いています。こんな真剣になっている姿を私は初めて見ました。
そして私の番になったのですが、私の場合は彼とは違いテキトーな気持ちで来たわけです。彼が真剣であったこともありまして、こうなるとなおさら聞きたいことなど浮かんできません。
だいたいこれといった悩みもない毎日だったのですから。。
そんなわけで「とりあえずたくさん助言をください」とお願いしてみたのです。すると占い師さんはこんなことを言ってくれました。
3.はぁ~そうですか
「学校は無事卒業ができるね。ただ今の彼を大事にしなけりゃダメ、離しちゃダメ、結婚するのは三年後かな」
「家族は今はバラバラかもしれないけどね、また普通に話せるようになるよ」
淡々とした口調でした、そしてさらにこんなことを教えてくれました。
「あなたは一生お金持ちにはならないです」
「お金はないけど、それなりの暮らしならね。あなたの周りの人たちが助けてくれるから」
「・・・・」
何と答えたらよいのやら、
「はぁ~そうですか」
としか言えません。
ただ占いってなかなか不思議で面白いものだなとも思いました。
一方彼の方は大満足。「自分のお店を持つことになるよ」と言われたことがよっぽどうれしかったのでしょう、「オレは絶対にやるぞ」と闘志満々。
しかしですよ、いくら四柱推命ですといっても何の根拠があるのでしょうか。素直に喜んでいる彼が単純な男に見えてね、ちょっと引いてしまいました。
4.思うことですか
あれから2年たちました、その彼とはまだ付き合いは続いてはいるのですが。彼は現在大阪のある老舗で料理の修行に明け暮れています。
「大事にしなけりゃダメ、離しちゃダメ」とアドバイスはされましたが、彼はたぶん私よりも料理の方が大事なのでしょう。もうここ何か月、会ってもいませんし。。
連絡も途絶えがちですね。それから来年三年後になるのですが、結婚など多分、いや少なくても現時点では絶対にありえません。
また「家族は今はバラバラ」とか言われましたが、あの時も今も仲は良くも悪くもないごく平凡な関係に変わりありません。
それから私、お金持ちにはなれないそうですね。はい、でもたぶん大部分の方々は「お金持ちではない」のでしょうか。それなりの暮らしが出来れば私は満足です。
もともと興味がなかった占いだったし、この時から占いと関わったことはないですね。
占いについて思うことですか、
そうですねぇ・・・・。
私は占いは否定も肯定もしません。ただ今回の彼がよい例かな。なりたい自分があったり、どうしても知りたいことや相談したいことがハッキリあってこその占いではないかと。
ただなんとなく私の人生はどうなりますか?なんて聞いてもね。ろくな答えは返ってこないものだと思いました。
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