1.完璧なプラトニックでした
平凡な主婦だった私でしたが、心惹かれる男性に出会ってしまいました。こんな年なのに、自分でも戸惑うくらいでした。完璧なプラトニックでしたが、とても苦しくて、ものすごく惹かれていて。心の中にずっと秘め続けていたのです。
お互いの子供も友達同士でした。たまに顔があえば笑顔で言葉が交わされる、彼とはこうした友人同士で接していけばいい。私は「このまま穏やかに過ごせるだけでいい」と思っていたのです。
でも、それから何もなく四年の月日が過ぎた時でした。彼は離婚したのです。そしてさらに間もなく遠くに引っ越してしまうとは。私の知らない女性と再婚したのでした。
いったいなぜ離婚したのか、もちろん私は何も知りません。再婚された相手のこともそう、いつから関係があったのかも知る由がありません。
私はただ自分がみじめでした。
2.いい年をしてと笑われますか
四年間もあったのに、結局は何もできなかった私でした。後悔していないと言ったらウソになります。いや彼がいなくなってしまった、その喪失感は半端なかったです。しかも私の知らない女性と一緒だなんて。
いい年をしてと笑われますか、でもいくつになっても恋は心を活性化してくれます。だから、時に残酷すぎる現実だって待っているのですね。
3.占術は霊感霊視です
そんな時、電話占いの存在を知りました。アメブロなどを読んでみると鑑定料は手ごろながら鋭い先生もそろっているようです。
私はこの虚しさに耐えられず、いや彼のことが忘れられず、「彼と結ばれたい」と真剣に思ったから電話占いに賭けてみたのでした。占い経験が多少あった私は、若い方ではなく熟年の先生を選びました。占術は霊感霊視です。先生は優しい口調で、まずこう言われたのでした。
「それは辛かったわね。少し時間がかかるかもしれないけれど、また連絡が取れたり会えたりする関係には戻れるから。そう、信じて欲しいの。メールをね、二週間に一度くらい送りましょう、信じることよ」
とても寄り添ってくれる感が強い先生でした。私は先生を頼り、月に一回は鑑定を受けていました。でも、そろそろ一年が過ぎようとしているのに彼からの返事はないのです。
4.いったいどうしてなんですか
「いったいどうしてなんですか?」
私はすがる思いで先生に質問をしたのです。しばらく霊視をされた先生は、
「少し時間がかかるかも、と言ったでしょ」
と言うと、
「今までとは違う真剣な気持ちでいます。返事をください」
といったメールを送るよう言われました。
そして何かをつぶやきながら、遠くにいる彼に縁結びの波動を送ってくれたのです。
あれからもう二年がたちます。
彼からの返事は今でもありません。
彼の面影も、そろそろ風化してまいそうです。
5.そう、信じて欲しいの
「また連絡が取れたり会えたりする関係には戻れるから。そう、信じて欲しいの」
先生はいつも親身になって私の話を聞いてくれたのです。そんな先生にすっかり依存してしまったのか一分340円もかかるのに、いつも一時間以上も利用していた私でした。その間、私の支えだったのは最初に先生から聞かされたこの言葉でした。
「かのーねさんは彼を本当に好きだったんですね。本当に親しかったんですね」と言われ涙したこともありました。
けれど時間が経ったいま思うこと、それは「そう、信じて欲しいの」とは私にとって何とも悩ましい言葉であったのか。私はこの言葉にすがり、そして勝手に振り回わされていただけでしょうか。
たしかに夢を抱くことはできました。でも空しいものですね。この二年間で新しい恋ができたかもしれないし、そんな「しこり」がいまでも消えません。
通話が終わってしまうと、もう不安で不安で・・・、すぐにポイントを購入していたんですよ。先生には愚痴を聞いてもらうだけした、毎月ずっと何万円も払っていたんです。
今は授業料だった思っています。
恋は心を活性させてくれるもの、その思いは変わりません。
恋をしたいんです。
読んでくださり、ありがとうございました。
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