1.あなたを見るとイライラするわ
職場の上司のことで悩んでいたのです、毎日のようにネチネチと責められるのです。私のことが気に入らないのでしょう、でも何が気に入らないのか全くわかりません。
ある日のことでした、預金残高が合わないのです。明らかにこの上司のミスでした。でも私のせいにされてしまっただけでなく、みんながいる中で大声で怒鳴られてしまいました。
「いったいなんで毎日ミスばかりするのよ、こんな簡単なことで。あなたを見るとイライラするわ、頭を冷やしなさい。もっと真剣に仕事してよ」
こんなことを早口でまくしたてられたのです。早口なのは私に反論をさせたくないからでしょう。いつもいつも自分のミスなのに、私は悔しくて涙が止まりませんでした。
2.占ってもらえばいいかも
ちょうどその日は金曜日でした。帰宅途中、私は怒りが込み上げてきてまた泣いてしまったのです。この日ばかりはもう収まりがつきませんでした。
もうこんな上司とは縁を切ろう。だから転職するしかない。前向きになろう、そう何度も言い聞かせながら一生懸命自分を励ましました。
でもいざ転職とは言っても、なんのあてもありません。どうすればいいの、そんな時でした「占ってもらえばいいかも」と思ったのです。
よく寄るファッションビルの中にお店を構える占い師さんがいたのです。この方のことはいつも気になっていたのです。私自身占いが好きだったし。でも中に入る勇気がなくて、いつも通り過ぎていたのでした。
でもこの時は私も必死だったから、今よりもいい環境で働きたかったから、帰り道を引き返し予約もしないまま思い切って飛び込んでみたんです。
すると、
「すぐにできますよ、ちょうど前のお客さんが帰ったばかり、運がいいですね」
と案内されました。
運がいいですね、と言われたのがとてもうれしかった。そして「来てよかった」と自分をほめてあげたくなりました。
占い師さんは40代後半くらい、近くで見るととてもきれいな方でした。でも料金は30分3000円で、少し高く感じました。そして占い開始となったのですが・・・、
3.きっといい方向へ向かうはずです
「今日も上司に理不尽なことで上司に怒鳴られました。いつも泣いています。もう今の会社が嫌になり転職を考えているのですが、どのような仕事が私には向いていますか?」
と私はこう問いかけました。
すると占い師さんは、
「どんな理不尽な思いをさせられたのかを詳しく話してみて」
と言いました。
わたしは今日遭ったことや、同じような出来事が何度もあったことを話したのです。すると占い師さんはタロットカードを何枚か並べ、しばらく見つめた後にこう言いました。
「今の会社、仕事内容はあなたに合っていますよ。だから転職しても今以上のやりがいのある仕事、職場には恵まれることはありません」
さらに占い師さんは
「その上司のことも見てみます」
と言ってからよく混ぜ合わせたカードを再び広げました。
そして、
「上司の方は社内でとても嫌われています。その上司の下についているあなたのことも、回りの方はあまりよく思っていないようです」
さらに一枚のカードを指差し、
「このカードの意味することは、実力・達成・富を得る、でも逆になっていますね」
とつぶやきました、
そして再び言いました。
「でもあなたはさっき言った通り、たとえ転職しても今以上の職場にはつけません」
私はなんて答えていいのかわかりませんでした。これからもずっとあの上司の下でガマンしながら働けというのでしょうか。
でも占い師さんはこんなアドバイスをしてくれたのです。
「月曜日に会社に行ったら、その上司のさらに上の方に今までどんな辛い目に遭ってきたか話してみなさい。特にどんなミスをなすりつけられたのかを」
そして、
「気持ちの整理が必要なので一週間の休みをください、と伝えてみるのです」
最後にニッコリ笑うと、
「きっといい方向へ向かうはずですよ、回りの見方も変わりますから安心して」
と言ってくれました。
4.やがて会社を去ることに
私はこのアドバイスに賭けてみたのです。占い師さんに言われた通りのことを行うと今週いっぱいの休みをもらったのでした。
そしてこの一週間の間に上司は同じミスを繰り返しました。それが私のせいではないことが誰の目にも明白となりました。そして、このミスがきっかけで上司の行っていた帳簿の改ざんがバレました。
わざと私のミスだと騒いでは、会社のお金を着服していたようです。やがて彼女は会社を去ることになりました。
後で知ったことですが、上層部はこの上司に疑いの目を向けマークしていたようでした。そして私が申し出たことが決め手となったようでした。もしかしたらこの私も仲間と見られていたのかもしれません。
そして上司が変わると職場の雰囲気も一変!今は毎日充実しています、私はもともとこの仕事が好きだったのです。天職と言ったらおおげさですが、この会社を離れてはいけなかったのですね。
あの時占い師さんを訪ねて本当によかったと思っています。勢いにまかせそのまま会社を辞めていたらと思うと、つくづく「私は運がよかったな~」と思っています。
5.ペンタクルの9
それから、あの時に占い師さんが指差したカードは「ペンタクルの9」でした。正位置の逆の意味を後で聞いてみたのですが、
- 信用の失墜
- 金銭の追求
- 詐欺・・・
といった解釈も成り立つのだとか。
こんなこともあるんですね。
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