はっ、夫のことですか
【占術不明】54歳主婦、ペコさんより。単身赴任中の夫が借りているアパートの前にはどぶ川が、こういった場所をお化けは好むそうですね。そして夫に憑いたお化けはかなりの悪者と言うではないですか。


1.すごいね、超能力だわ

きっかけは長女が進学の時期で、志望校の選択やその先について何かと不安が多かったからでした。だから娘と二人で相談に行ったのです。





その占い師は人づてに紹介された方なのですが、一見ふつうのおばさんでした。でも地元ではけっこう有名な人なのです。占い好きな私ですがお会いするのは初めての方でした。


まず娘の進路先についてなのですが、今後歩むべきに当たりよい県や学科についてアドバイスをいただきました。そして挨拶すべき神社も教えてくれました。


でも占い師から生年月日も聞かれず手相を見られたわけでもありません、なんの道具も使わずにどんな占術を使ったのでしょうか。


それから明日から娘は合宿が始まるのですが、と私が言うと「絶対にケガをするぞ」とひとこと。そして「○○神社へ行きお守りをもらってきなさい」と忠告がありました。


さらに合宿では黒や茶などといった地味な色はダメ、明るい色、とくに真っ赤を身につけなさいとも言われました。ええ、合宿中ケガもなく過ごせたのもそのおかげでしょうか、娘は「すごいね、超能力だわ」と笑っていました。

2.アパートの前にはどぶ川が

まだまだ時間があったので今度は単身赴任中の夫について、特に何かありませんかと聞いてみたのです。
すると・・・、
「ありゃ、こまった、お化けだよ」
とおかしなことを口にするではないですか。夫にはお化けがとり憑いているらしいのです。


そういえば夫が借りているアパートの前にはどぶ川が流れているのですが、こういった場所をお化けは好むそうですね。そして夫に憑いたお化けはかなりの悪者。だから退治するにはお祓いが必要で、はい、それには別途料金がかかるというのです。

3.ほっときゃいいわよ

「気持ちでいいっていうけど、どうする?」
「ほっときゃいいわよ」
娘からのアドバイスもあり、そのままで結構ですとお断りをしました。


しかし、ただでさえ迷惑な夫にヘンな物まで連れて来られたら大変です。お化けのことには触れず
「コロナ禍もあるので、自宅には当分の間帰って来ないでくださいね」
と連絡だけは入れておきました。

4.話にならなんのです

それからなのですが、じつはその夫の父親が昨年末から行方不明になってしまっていたのです。なんでも悪い仲間がいて、その連中に詐欺にあったようなのですが。





さらに”誰か”が言うには、その父親は残念ながら遠い地で亡くなったらしいのです。あまりにも不可解な話なので占い師に真相はいかに、と聞くとこうです、


「な~に、オヤジはピンピンしてるじゃん」
「その”誰か”も悪い仲間たちのグル、見え見え」
「おおッ、オヤジも臭うぞ、プ~ンと臭う」


何を根拠にされたのかわかりませんが、まさに即答でした。もうこれには私も驚きを隠せませんでした。


早速帰宅するや警察と弁護士さんにこのことを相談したのですが「証拠がないので話にならんのですよ」と相手にされません。どうやら犯罪捜査に占いは適さないようですね。

5.聞き流せばいいんです

私もいろいろな占い師に見てもらってきましたので体験談ならまだまだあります。聞いてもいないのに親戚の寿命を教えられたり、私のことを三途の川の向こうで待っている人がいるなどといった話もありました。


しかし、あまり長々としてもいけないので今回はこれまでにします。


わたしは占い好きな人間です。でも自分にとって都合の良い話だけ聞けばいいと思っています。人の寿命など聞かされてもいい思いはしませんから、どうでもよいことを言われたら聞き流せばいいと思っています。


はっ、夫のことですか・・・・。
たぶん無事のようですが・・・。
どうでもよいことを言われたら、聞き流せばいいと言ったはずですが。



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